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ケイコ 目を澄ませて

若狹です。

「ケイコ目を澄ませて」という映画を静岡東宝会館で観てきました。
https://happinet-phantom.com/keiko-movie/#totop

高校時代の友人が制作にかかわっているのがきっかけで観たのですが、そういうのは関係なく本当にいい映画でした。
「岸井ゆきのさん演じるケイコは、聴覚障害者で、女性プロボクサーの、実話を原案にした…」と映画のストーリーを説明すると、ある種のイメージがついてしまうかもですが、何かの色をつけずにまず観て欲しいと思います。

岸井ゆきのさんのたたずまい・存在感と三浦友和さんの渋い演技がとてもよかったですねえ。特に好きなシーンは、①お母さんがデジカメで撮った試合風景と②“静かで熱い”あのラストシーンです。あと、ノートの朗読シーンも。
公開したばかりの作品ですし、ネタバレせずに批評するのも難しいのですが、「生きることって、こういうことですよね」ということを繊細に焼き付けた映画と私は受け取りました(”Small, slow but steady”という英題タイトルもいいですね)。こんなにも余計なものがない映画は今まで観たことがないかもです。主人公ケイコの不自由さ、ぎこちなさ、もどかしさも我がことのように感じました。
三宅唱監督(ほぼ同世代!)の作品はこれからも注目していきたいと思います。